群馬県太田市の警察・入管による大人数合同捜査が行われた現場を見に行った

群馬県太田市の警察・入管による大人数合同捜査が行われた現場を見に行った

 2020年11月のある晴れた日、私たち、Xさんと私は、群馬県の隣県である某県某ターミナル駅から群馬県太田市の新田上中町の事件現場に自動車で向かった。10月下旬、百数十人もの警察関係者、入管関係者が太田市新田上中町の住宅2棟を捜索、2棟に住んでいた19人のベトナム人のうち13人のベトナム人が逮捕されたという事件があり、その事件の現場を見に行ってみようと思ったのだ。
 某県某ターミナル駅付近の市街地を抜けると、道路沿いに建てられたホームセンターや家電量販店がぽつんとぽつんと現れるぐらいで、道の周囲は農地や宅地、小規模な会社や商店、工場の建屋、ところどころにチェーン店やコンビニ、大衆食堂があるぐらいの変わり映えしない風景が続く。
 2、30分ほどの移動で群馬県に入り、事件の現場にだんだん近づいてきた。農地や宅地に囲まれた風景の中を車で走る。やがて閉店したらしき大衆食堂の看板が見えてきた。手前にある小さい倉庫か工場の建屋のような建物の脇を通り過ぎ、閉店した大衆食堂を通り越して、事件現場に到着した。大衆食堂の前は駐車場として使われているようで、数台自動車が止めてあった。道を隔てた場所は農地になっていて露地栽培の野菜が植えられているようだ。露地栽培だけではなく、小規模なビニールハウスも散見され、ビニールハウスを利用した野菜栽培も行われているようである。やや離れたところには工場らしき比較的大きな建屋が見えるものの、周囲は農地や宅地に囲まれたところで、暖かい日射しが射す時間帯でもあり、のどかな光景であった。

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写真01 群馬県太田市、警察・入管による大人数合同捜査が行われた現場1

 逮捕されたベトナム人が住んでいた住宅は、同じような造りの2階建ての住宅が4、5棟立ち並ぶ一角にあった。4、5棟の住宅は、どの棟も同じような外見で、道路からその奥に向けてだいたい等間隔で建てられているようだった。どの住宅に逮捕されたベトナム人が住んでいたのかは確認できなかった。

 だいぶ前に近くにある会社が社員を住まわせていた元社宅か何かが不要になって売却されたのかもしれない、というようなことをXさんと話し合った。築30年ほど経過しているように見える物件ではあったが、造りは比較的しっかりしているようで、現在も住居として住むのには十分であるように思われた。
 近所の住人の方々や通行人の方々がいらっしゃるようであれば、お話をお聞きしてみたいとも思っていたのだが、折り悪く、人がほぼ出払っているようなときに来てしまったようだ。事件現場の住宅にまだ住んでいるであろう逮捕されなかったベトナム人の人たちや近くの住宅の方々にお話をお聞きすることも考えていたのだが、近隣の住人の方々も警察関係者の聴取やマスコミ関係者の取材などで疲れを感じていた時期だったのかもしれず、お宅のベルや呼び鈴を押してお願いしてまでお話をお聞きしようとしなくて良かったのかもしれない(と思うことにした)。
 事件現場になった2階建て住宅が立ち並ぶ一角の隣には、やや年季が感じられるものの掃除が行き届いたこぎれいな1軒の住宅があり、犬が飼われているようであった。犬に警戒される前に、Xさんと私は現場を後にしたのだった。

 

 以下、(このエントリーを公開した)11月29日の時点での事件の報道等をまとめておく。その後に事件に関する私見も述べる。

事件の概要と11月末までに判明した事実関係

事件当初の報道など

 今年(2020年)の夏、群馬県や栃木県、埼玉県、茨城県の各地で複数の畜産農家畜舎から子牛、子豚、鶏が盗まれる事件が相次ぎ、世間の注目を集めた。

 一連の事件に関しては、日本農業新聞の次の特集記事をご参照いただきたい。

https://www.agrinews.co.jp/p51972.html

いつの間に…900頭消失 浮かび上がる男女の姿 [家畜はどこへ 広域盗難を追う](上)

https://www.agrinews.co.jp/p51978.html

慎重から一変 大胆手口 [家畜はどこへ 広域盗難を追う](中)

https://www.agrinews.co.jp/p51987.html

全国を覆う “真の恐怖” [家畜はどこへ 広域盗難を追う](下)


 10月下旬、群馬県警や東京出入国在留管理局などによる大人数の合同捜査で群馬県太田市に住む十数人のベトナム人入管難民法違反等の容疑で逮捕されたことが大きく報道された。

 たった1か月ぐらい前の事件にもかかわらず(このエントリーを公開した)11月29日の時点ですでに事件を報じたニュースや記事がだいぶ削除されてしまっているようなのだが、下記は事件の報道の一例である。

https://www.sankei.com/affairs/news/201026/afr2010260006-n1.html

大量家畜盗難に関与か 群馬県警ベトナム人逮捕 2棟に19人

https://www.jomo-news.co.jp/news/domestic/society/250016

住宅から冷凍鶏肉30羽分、群馬 ベトナム人13人逮捕

 実は、その1、2か月前ぐらいから、フェイスブックツイッターなどのSNSでは、多少なりともベトナムベトナム人と関わりがある一部の日本人の間で、家畜窃盗事件の背景に盗んだ家畜を解体して流通させる在日ベトナム人の闇ルートが存在するのではないか、という真偽が定かではない情報が流れていたようである。そのような真偽が確かではない噂レベルの情報の影響もあったのだろうか、当初の大手マスコミの報道は盗難家畜を解体、流通させるベトナム人の裏ルートの摘発につながるのではないかと期待をにじませるものもあったようで、大手マスコミに情報提供していた警察関係者の思惑も大いに反映されたものだったのだろうと見受けられた。

  下記に紹介する記事は、合同捜査によるベトナム人逮捕数日後の11月1日の日本経済新聞に掲載されたもので、別件の別のベトナム人逮捕の件も合わせてまとめた状況整理も兼ねた風の記事である。

 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65727630R01C20A1CZ8000/

盗難被害の豚・果物どこ?ベトナム人相次ぎ逮捕、群馬

 上記の記事は、逮捕されたベトナム人のグループが(大した量ではない)肉類や果物などを日本国内のベトナム人に発送していたことは判明した一方で、『大量の肉や果物がどこへ消えたのか、詳細は不明だ』と報じている。

ベトナム人のグループが逮捕されてから1か月経過、家畜窃盗事件との関連は不明

 逮捕されたベトナム人は13人いたようであるが、失踪した元技能実習生に加え、元私費留学生や元短期滞在の在留資格ベトナム人も含まれていた。逮捕されたベトナム人の中に豚を解体し丸焼きにしている動画や写真などをSNSフェイスブックベトナム人がよく利用しているザロというSNSではないかと思われる)に投稿していた者がいたようで、家畜窃盗事件への関与が疑われたようだ。

 実際に警察により家宅捜査された住居から冷凍された30羽前後の鶏肉が発見されたようである。鶏肉について、逮捕された13人は「近くの店で買った」、「知らない」と供述し、窃盗については一切認めていない、と報じられた。大量の豚肉や多頭の豚を解体した形跡、大量の豚肉を販売したという証拠は見つかっていないようだ。

 逮捕された13人のベトナム人うち6人は別件で再逮捕され、残る7人はベトナムへ強制送還される見込みのようであるが、家畜窃盗の容疑で逮捕されているわけではないようだ。後日、別件で逮捕された別のベトナム人グループは、居住するアパート内で豚を解体していたようであり、豚不法解体容疑者ではあるかもしれないものの、豚の窃盗に関わっていたかどうかは現時点(11月29日の時点)ではわかっていない。結局、現時点(11月29日の時点)で判明している情報によれば、10月下旬の警察と入管の大人数の合同捜査で逮捕されたベトナム人も後日他の件で逮捕された別のベトナム人も家畜窃盗の容疑では逮捕されていない。

 10月下旬の警察と入管の物々しい合同捜査は、警察関係者が盗難家畜を解体、流通させるベトナム人の裏ルートの摘発につながるだろうという見立てで行われたものだったのではないかと思われるのだが、(このエントリーを公開している)11月29日の時点で報道されている情報に基づくかぎりでは、合同捜査で逮捕された13人や後日逮捕された別のベトナム人グループが大量の豚肉、多頭の豚を解体した形跡や大量の豚肉を販売した証拠を押さえられていないようであり、現時点(11月29日の時点)では、警察関係者の当初の思惑、見立ては外れていたのではないかという感がある。

事件に関しての私見

 畜産農家によると、畜舎に侵入しての窃盗は、家畜の窃盗被害だけでなく、豚コレラ鳥インフルエンザなどの防除を無効にしてしまうであろうという点においても、非常に問題が多い行為であるようだ。

 今年(2020年)の夏、群馬県や栃木県、埼玉県、茨城県の各地で複数の畜産農家畜舎から子牛、子豚、鶏が盗まれる事件が相次いだ事件とその後別件で逮捕されている複数のベトナム人グループとの関連性だが、関連性の有無は現時点(11月29日の時点)でははっきりしない。疑わしいのだが警察の捜査(やマスコミ関係者のスクープ等)で逮捕されたベトナム人を家畜窃盗の容疑に追い込むことができていないのか、それとも、逮捕されたベトナム人グループは家畜の窃盗事件の主犯格でも何でもないということなのだろうか。

 限られた情報と知見によるもので、もしかしたら後日まるで見当違いであることが判明するかもしれないが、現時点(11月29日の時点)での私見を述べてみたい。

 日本に長期滞在、在住するベトナム人にはよく知られていることのようであるが、2、3年前ぐらいからか、フェイスブックや(ベトナム人がよく利用しているSNSの)ザロを通じて子豚を販売しているベトナム人がいるようである。

 ベトナム人の知人の方々から、そのような子豚の販売に関わるベトナム人はきちんと日本人の畜産農家や畜産業者から子豚を仕入れているようだ、と聞かされたことがあり、今まではその説明に大して疑問にも思っていなかったのだが、もしかしたらSNSなどを使って子豚を販売をしているベトナム人で家畜窃盗を行っている人もいる(いた)のかもしれない。そして、以前から子豚を販売しているベトナム人で家畜窃盗を行っている者の犯罪行為が今年の夏に露見したという可能性は考えられるのかもしれない。

 ただ、仮に子豚の販売に関わるベトナム人の一部が家畜窃盗に関わっていたということがあったとしても、子豚のように1頭がそれなりの大きさと重さがある家畜に関しては、窃盗する頭数は1回あたり1、2頭からせいぜい数頭程度が限界なのではないかと思われる。

 現時点(11月29日の時点)までのマスコミの報道などで報じられている情報やベトナム人の知人の方々のご意見を参考にするかぎりでは、今夏の北関東の家畜窃盗事件に関連して盗難家畜を解体して流通させる在日ベトナム人の闇ルートが関与しているのだという怪情報は、その在日ベトナム人の闇ルートというものの存在からして相当疑わしいようだ。多頭の盗難家畜を解体し大量の肉を流通させることができる闇ルート、裏ルートのようなものが存在しないとすれば、仮にベトナム人が関わっている家畜盗難事件が起きていたとしても、限定された地域の比較的小規模な窃盗に留まっているのではないかと(私は)考えている。

  今年の夏に起きた家畜窃盗事件の被害の中には1回、または、複数回の窃盗で数十頭、または、数百頭の子豚が盗まれるというようなかなり大規模な盗難事件も発生したようである。盗んだ子豚を別の場所での飼育するにしても、子豚のまま解体し流通させるにしても、そのような相当大規模な盗難に付随して飼育場所や解体場所、巨大冷凍庫や冷蔵庫などが必要とされるように思われ、畜産農家や畜産業者など同業のプロが関わっていないかぎり、相当難しいのではないか。

 あくまでも1つの可能性ではあるが、同じような家畜窃盗事件でも、小規模な窃盗事件と相当大規模な窃盗事件でそれぞれの犯人が異なっているという可能性もあるのではないだろうか。

 それにしても、今回の家畜窃盗の事件は(現時点では)よくわからないことが多い。

 今回ごいっしょいただいたXさんのお話によると、Xさんがお仕事されている地方で野菜農家が栽培しているキャベツが盗難される事件があり、地域柄、外国人が盗んだのではないかというウワサも流れたのだが、逮捕された犯人は地元に住む日本人農家で、相当困窮していたようだった、ということがあったそうだ。そのような地元在住の困窮している畜産農家や畜産業者が犯人である可能性もまったく想定できないというわけではないだろう。

 

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写真02 群馬県太田市、警察・入管による大人数合同捜査が行われた現場2

 

 2020年11月某日、当エントリーに記した事件の現場を見に行った後、群馬県伊勢崎市のベトナム料理店兼カフェに立ち寄り、群馬県邑楽郡大泉町にあるブラジリアンプラザを訪問した。その詳細は下記のエントリーにまとめた。合わせて、お読みいただければ幸いである。

nongdanlife.hatenablog.com

nongdanlife.hatenablog.com

 

群馬県邑楽郡大泉町、ブラジリアンプラザ、日本定住資料館訪問記

 2020年11月のある晴れた日のお昼、群馬県伊勢崎市のベトナム料理店兼カフェ(詳細は下記エントリーをご参照のこと)での食事を済ませ、私たちは群馬県邑楽郡大泉町にあるブラジリアンプラザに向かった。

群馬県伊勢崎市、工業団地の一角にあるベトナム料理店兼カフェに立ち寄ってみた - ノンザンライフ

https://nongdanlife.hatenablog.com/archive/2020/11/19

 今回ごいっしょさせていただているXさんは、自動車を運転されながら、群馬県(のこのあたり)は道が真っ直ぐですね、というようなことを言われる。道の両側にはところどころに工場、農地、民家、コンビニエンスストアなどが立ち並んでいる。途中、自転車に乗った若い男性グループを見かけ、所作や服装などからたぶんベトナム人ではないだろうかと思ったのだが、Xさんとも意見が一致した(その後、目的地のブラジリアンプラザの建物の前でもベトナム人女性を見かけた。その女性はベトナム語でおしゃべりしながら歩いていたので、ほぼ間違いなくベトナム人ではないかと思われる)

 

 ブラジリアンプラザというのは、元々大泉町やその周辺に在住する日系ブラジル人向けに建てられた比較的大きいショッピングセンターで、十数年前にXさんが訪問されたときは繁盛していたとのことだ。

 今回の群馬行きの前に調べたところ、

https://gunma-dc.net/tourism/147/

ブラジリアンプラザ 日本定住資料館

等で紹介されているように、現在(2020年11月の時点)ブラジリアンプラザ内には日本定住資料館というミニ資料館があるようだ。資料館は、約110年前から第2次世界大戦後の一時期にかけてどうして日本人が移民としてブラジルに渡り、約30年前になぜその子孫である日系ブラジル人が来日したのか、日本へ来てからどのような生活を送っていて、どのような問題を抱えているのか、ということを説明しているのだという。 

 下記の記事

https://www.nikkeyshimbun.jp/2015/151201-71colonia.html

群馬県大泉町にブラジル資料館を=「コミュニティ再生拠点に」

によると、ブラジリアンプラザにある資料館の設立には、

1995年に日本初のブラジル人向け商店が約10店舗も一カ所に集まったショッピングセンターとして同プラザは開館し、当時大きな話題を振りまいた。90年代後半には「ブラジルタウン」とも呼ばれた大泉町だが、金融危機後に同種の商店が減って、同プラザには数店が残るのみだという。
 そのシンボル的な場所を「コミュニティ再生の拠点」にするのが、この構想だ。累計で6万人余りの外国人を雇用した実績がある大手業務請負会社「アバンセ」の林隆春社長が中心になり外国人援護を目的に同NPOは04年に創立された。同社長が同プラザの建物も購入し、構想実現の後押しをする。

という経緯があったようである。

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写真01 群馬県大泉町のブラジリアンプラザ

  ブラジリアンプラザに到着する。2階建てのそれなり以上に大きい建物だ。1階に旅行会社と不動産会社があるのだが、新型コロナウイルス感染拡大の影響なのか、2社ともに休業しているようで、それなりの広さを持つ建物で唯一オープンしているのが日本定住資料館という資料館のようである。

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写真02 ブラジリアンプラザ内の日本定住資料館

 日本定住資料館に入館してみる。私は展示されていたラミネート加工された説明パネルなどを一通り全部丁寧に見ることにした。ポルトガル語でコミュニケーションができ日系ブラジル人事情もよくご存知のXさんは、大ざっぱに展示をご覧になった後、資料館の説明員の方とお話されているようだった。

 大変残念なことにこの資料館には、日本とブラジル両国、日本人とブラジル人、日系ブラジル人の往時の歴史を物語る現物の資料がほとんど展示されていないようであった。展示のメインコンテンツはラミネート加工された説明パネルであった。そのような点が大いに期待外れだったのではあるが、他方、相当な広さのスペースを資料館としてオープン、維持され、説明員の方がいらっしゃるということだけでも、関係者の方々が様々な努力、尽力されているのだろうとお察しする。

 ラミネート加工の説明パネルで興味深かったのは、なぜ日系ブラジル人大泉町に多人数在住するようになったかということを説明したものと日系ブラジル人のお子さんの教育問題を扱ったもの、日系ブラジル人の高齢化問題や障碍者(しょうがいしゃ)の問題をテーマにしたものである。

 子どもの教育問題や高齢化問題や障碍者(しょうがいしゃ)の問題は、今後日本国内で人数が増えていくであろう在住ベトナム人コミュニティーにとってもおそらく深刻な問題になるだろうと思い、興味深く説明を読んだ。

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写真03 ラミネート加工された説明パネル1

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写真04 ラミネート加工された説明パネル2

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写真05 ラミネート加工された説明パネル3

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写真06 ラミネート加工された説明パネル4

 見学が終わってから、資料館の説明員の方のご案内で、Xさんといっしょに2階にある「リスタートコミュニティー支援センター」と呼ばれる生活困難に陥った外国人向け一時避難シェルターを見学させていただくことになった。そのシェルターは、宿泊所兼保護施設であり、職業紹介や職業訓練日本語教育を行い、困窮する外国人の自立支援をされているようであった。Xさんはシェルターを見学しながら担当者の方やここに案内していただいた資料館説明員の方に熱心に質問されていた。

 私はこの外国人向けシェルターの写真は撮影しなかったのだが、シェルターに関しては、行政書士の柴田さん(という方)の事務所の業務週報

 https://officeshibata.jvj.co.jp/info/2020-novembro-3/

に写真付きで詳しくシェルターの事情が書かれていて、大変参考になった。興味、関心をお持ちの方々にはぜひご一読をおすすめしたい。下記に関連箇所を引用する。

ブラジリアンプラザの2階は昔はブラジル料理のレストランだったのですが、リスタートコミュニティーと呼ばれる生活困難に陥った外国人労働者の一時避難シェルターが6月に作られ稼働していました。41室の個室が作られ現在15名が入居中、入居者は中高年の日系ブラジル人が多い印象、入居費は無料で生活保護を取らせるようなことはせず寄付やバザーの売上で自活、日本語を勉強し、職が見つかればまた出ていくというシステムだそうです。一攫千金を夢見て日本に来たのに、こんな結末になるとは悲劇以外の何者でもありませんが、ブラジルに移民した日本人移民も同じじような状況だったわけで、これが移民の実情なのかもなのかもしれません。

 この外国人向けシェルターは、オープン直後、

https://mainichi.jp/articles/20200621/ddl/k10/040/136000c

新型コロナ 生活困窮、外国人に寄り添う 大泉に支援施設 一時保護、職業訓練など担う
新型コロナ 生活困窮、外国人に寄り添う 大泉に支援施設 一時保護、職業訓練など担う

新型コロナ 生活困窮、外国人に寄り添う 大泉に支援施設 一時保護、職業訓練など担う

https://www.asahi.com/articles/ASN6R5SYBN6MULFA02Z.html

みずから立ち上がった日系人 仲間の苦境、手弁当で支援

https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/220240

《新型コロナ》困窮の外国人の一時保護施設 大泉に支援センター

のように、大手マスコミや地元マスコミでニュースとして取り上げられたようである。

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写真07 日本定住資料館に展示されていた当時の大泉町観光案内所PR資料

 ブラジリアンプラザ訪問後、ついでに近くのブラジル料理食材店兼軽食店に立ち寄ってもらったのだが、ブラジル料理食材店がベトナム産の緑豆やカップラーメンなどベトナム料理の食材を取り扱っていることがわかり、おもしろく感じた。

 

 今回Xさんにご同行させていただいたおかげで、ブラジリアンプラザの(日本定住資料館だけではなく)リスタートコミュニティー支援センターも見学させていただくことができ、日系ブラジル人事情についても様々なご教示もいただくことで、日本国内の日系ブラジル人コミュニティーについて多様な面から理解を深めることができて、有意義であった。この場を借りて、Xさんに深く感謝申し上げる。

 

***ブラジリアンプラザの情報***

 施設名:ブラジリアンプラザ 日本定住資料館

   住所:群馬県邑楽郡大泉町西小泉4-11-22

電話番号:0276612038

ウェブサイト: https://www.oizumimachi-kankoukyoukai.jp/index/

 

〇関連情報〇

 群馬県大泉町のブラジル人コミュニティーやブラジルタウンを取り上げた記事やブログのエントリーは多数存在するようだ。下記に紹介する記事やエントリーはその一部である。 

https://www.refugee.or.jp/fukuzatsu/yugohirano01

「日本語も母語も中途半端」そんな子どもたちのために。大泉の「ブラジル人学校」23年間の軌跡

 日系ブラジル人の教育事情や教育問題を知るうえで参考になる記事。

 

http://www.waseda.jp/sem-muranolt01/SR/S2017/S2017-kawasaki.pdf

多文化共生社会実現への道筋―群馬県大泉町を事例として―

 早稲田大学の学生の方のゼミ論文のようである。PDFファイル。参考文献や参照URLも掲載されている。

 

http://nippon-sumizumi-kanko.com/b-braasiltown-oizumi.html

あっちもこっちもブラジル!群馬県大泉町の「ブラジルタウン」に行ってきた!

 2018年10月の訪問記のようである。

https://indochina0048.blog.fc2.com/blog-entry-164.html

 2019年のエントリー、参考文献も掲載されているようである。

http://kyotrain.blog.jp/archives/41763557.html

日本のリトルブラジルこと群馬県大泉町を訪ねて考えたこと

 2020年9月か、それより前の訪問記のようである。

 

http://www.avance-corp.com/blog/20150611173148.html

『今月の一言』(2015/06/11)

 ブラジリアンプラザ関係者の方のエントリー、数年前は老人ホームへの改造計画もあったようだ。

群馬県伊勢崎市、工業団地の一角にあるベトナム料理店兼カフェに立ち寄ってみた

 そのベトナム料理店兼カフェは群馬県伊勢崎市のやや外れた場所、工場が立ち並ぶ地域の一角に工場の建屋をバックにして建てられていた。2020年11月のある晴れた日のお昼時、私たちはそのお店に立ち寄ることにしたのであった。
 外からお店を見てみる。店舗用ユニットハウスというのか店舗用プレハブというのかよくわからないのだが、入り口側にあるグレーに塗られた小さめの三角柱風建物に、ホワイト系の色でやや大きめのユニットハウス風建物、2棟が組み合わさってできているように見受けられた。
 中に入ってみたところ、テーブルが3卓ほど、それぞれだいぶ間隔を取って配置されていた。新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮し距離を離してそれぞれのテーブルを置いているのではないだろうか。私たちはそのテーブルの1つに陣取って、メニューをチェックした。


 日本各地のベトナム料理店は、10年前ぐらいまでは元ベトナム難民の方々が経営されているお店が多く、そのようなお店の料理の味付けはベトナム南部かベトナム中部の味付けがベースのようである。その一方で、東日本大震災が起きた翌年の2012年あたりからはベトナム北部出身者の来日が急増していることもあり、最近数年間北部風の味付けのお店がかなり増えてきているようだ。
 メニューから判断するかぎり、このお店はベトナム南部か中部の味付けのお店のようだ。
 私は"cơm sườn"という豚肉のスペアリブご飯を注文することにした。ベトナム南部の定番料理の1つである。
 今回の群馬行きで私がご同行させていただいているXさんは、牛肉入りフォーと炒飯のセットを注文された。
 注文が入ってから調理されているようで、少し時間をおいて、注文した"cơm sườn"がきた。豚肉のスペアリブ3本、ご飯、付け合わせの野菜、それにヌックマム(魚醤)や砂糖、トウガラシが入ったたれがついている。 

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写真01 豚肉のスペアリブご飯、"cơm sườn"

  南部風の甘めのたれをスプーンですくって、ご飯や肉にかけて食べる。スペアリブはやや硬めの引き締まった肉がついていて、食べ出がある。
 ベトナム南部で食べた"cơm sườn"と比べても遜色がない味で、とてもおいしかったと思う。


 もう1、2品頼んでみたいような気もしたが、同行のXさんにとってはやや分量が多かったようで、炒飯を少し残されていたこともあり、お持ち帰り用に1品追加注文したものを受け取って、お店を後にしたのだった。

 

 現在(2020年11月の時点)、新型コロナウイルス感染拡大の影響で多くの飲食店が閉店やほぼ開店休業を余儀なくされているようだが、ベトナム料理店やベトナムカフェも例外ではなく、東京都内の好立地店でもお店の経営が大変で、残念なことにクローズしてしまったところもある。

 このベトナム料理店兼カフェ、お店の名前は「ベトナムcafe Mai Mai」、住所は「群馬県伊勢崎市三室町5868-4」、最寄り駅の東武伊勢崎線剛志駅から3km弱。自動車などの交通手段があればよいが、電車でアクセスするには不便な場所かもしれない(下記のRettyのお店情報もご参考に)。
https://retty.me/area/PRE10/ARE544/SUB6003/100001442629/
 お店の方にお聞きしたところ、お客さんが大勢いらっしゃるときもあるようだが、時節柄お客さんが少ないときもあるようだ。

 余計なお世話的な気遣いで大変失礼かもしれないが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、お店の経営はいろいろと大変なのではないだろうか。群馬県の伊勢崎市や太田市に用事があり立ち寄れる余裕をお持ちの方々や群馬県にお住いの方々に支えていただきたく思い、当エントリーで紹介させていただくことにした。

 なお、お店に行くにあたり、ツイッターで明日香さんという方が次のツイート

 を投稿されていることで、約2年前からこのお店が営業されていたことを知ることができた。そればかりではなく、前述の明日香さんという方に現在もお店が営業中であることを問い合わせ、確認していただいた。この場を借りて、お心遣いに感謝申し上げる。

 
 以下、このお店の写真と簡単な説明を載せておく。お店にいらっしゃる方々のご参考になれば幸いである。

 

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写真02 ベトナムcafe Mai Mai、工場の立ち並ぶ地域の一角にある

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写真03 ベトナムcafe Mai Mai、レストラン・カフェ室内

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写真04,05 ベトナムcafe Mai Mai、メニューとランチメニュー(2020年11月時点)

 

 

  ***お店情報***

お店の名前:ベトナムcafe Mai Mai

     住所:群馬県伊勢崎市三室町5868-4

  電話番号:0270627800

  Rettyにお店情報が掲載されているようですが、お店に行ったお客さんのコメントや写真等は掲載されていないようです(2020年11月の時点)。

https://retty.me/area/PRE10/ARE544/SUB6003/100001442629/

 2020年11月の時点では、食べログには未掲載のようです。

#  お店に行かれるときは営業しているかどうか事前にご確認をお願いします!

静岡県のスイカ栽培農家の方のブログをまとめてみました

 みなさま、こんばんは。

 先日のエントリーにも書きましたが、現時点で当方が調べてみた範囲では、日本でのスイカ栽培は「これさえ守っていればまず間違いないだろう」という定番の育て方というものが確立されていないようで、栽培される方々や栽培される地方、栽培時期によって栽培方法が相当大きく異なっている農作物の1つのようです。 

 先日、千葉県の専業農家の方が開設され更新されている

http://mame564.blog110.fc2.com/

新規就農のススメ

というブログのスイカ栽培に関する内容を下記のエントリーにまとめました。

https://nongdanlife.hatenablog.com/entry/2020/01/18/224500

千葉県のスイカ栽培農家の方のブログをまとめてみました

 このエントリーでは、新たに静岡県でスイカを栽培されている方のブログ

http://yamahiko-farm.jp/blog2/
やまひこブログ

のスイカ栽培に関するエントリーを(現時点での当方が理解している枠内で)下記にまとめたいと思っています。

 主に

http://yamahiko-farm.jp/blog2/2013/04/post-761.html

家庭菜園向けスイカ栽培法。

というエントリーに書かれているスイカ栽培のポイントを箇条書きで抜き出してみます。

イカは過湿を嫌う植物

  • イカの根は酸素を好み、過湿を嫌う
  • 梅雨時に水が溜まり、15分以上水につかっていたらスイカの根は完全にいかれ、枯死するか、いじけて生長しない
  • 肥料よりも重要なことは排水。どんな雨が降り続こうが水につからないようにすることがスイカ栽培の基本

イカの整枝方法

  • イカの整枝、蔓(つる)の管理は、教科書的には、5節で摘心して子蔓2本出し、4本出しが基本とされているが、根張りが強い接木苗向けの方法
  • 自根栽培のスイカの場合、スイカの生理よりみた整枝法は、無摘心栽培
  • 自根栽培のスイカの整枝、苗を中心にして放射線状に蔓を配置、または、一方向しか蔓を誘引できないのであればその方向に蔓を配置
  • 多少スイカの蔓が混んでも問題はない。親鶴も子蔓もあまり触らないこと。混んできたら孫蔓を元から切除

 スイカの強風対策

  • イカの蔓の弱点は風
  • 強風対策として、敷き藁や寒冷紗、網を蔓の延びるところまで引いて蔓から出る巻きひげを絡ませる。巻きひげがしっかり絡むことで、かなりの風にも耐えられるようになる

 

 大よそのスイカ栽培のコツは前述のエントリーにまとめられているようですが、下記に挙げるエントリーでもスイカ栽培に触れられていて、大変勉強になりました。

http://yamahiko-farm.jp/blog2/2012/03/post-112.html
イカ栽培の難しい点(1、高畦か平畦か)

http://yamahiko-farm.jp/blog2/2012/03/post-115.html
イカ栽培の難しい点(2、接木苗か自根苗か)

http://yamahiko-farm.jp/blog2/2012/06/post-440.html
イカ栽培の難しい点(3、つるの摘心、整枝)

http://yamahiko-farm.jp/blog2/2012/07/post-499.html
イカ栽培の難しい点(4、果実の収穫適期の判別)

http://yamahiko-farm.jp/blog2/2012/06/post-452.html
イカ子蔓の発生の仕方。(スイカ摘心・整枝の基礎資料)

http://yamahiko-farm.jp/blog2/2012/07/post-477.html
イカ栽培品種の歴史

http://yamahiko-farm.jp/blog2/2012/07/post-488.html
イカの連作障害について(雑談)

 

 実際にスイカ栽培を開始するまでは多少時間があるので、引き続き、品種の調査や栽培のコツを学んでいきたいと思っています。

 よろしくお願いいたします。

2020年春夏の野菜栽培予定、暫定版

 みなさま、こんばんは。

 今年(2020年)は、小玉スイカ以外に、十数種類の野菜も栽培してみる予定です。

(ご参考までに、スイカは果物ですが、果菜類というカテゴリーの野菜に分類されているようです。)

 

 2020年春夏の野菜栽培予定、2020年2月9日の時点での暫定版です。

【ほぼ栽培が決定している野菜】

・オクラ(ベトナム語では"ĐẬU BẮP")

・カボチャ(ベトナム語では"BÍ ĐỎ")

・ゴーヤー (ベトナム語では"MƯỚP ĐẮNG"または"KHỔ QUA")

・サツマイモ (ベトナム語では"KHOAI LANG")

・シソ (ベトナム語では"TÍA TÔ")

・ジャガイモ (ベトナム語では"KHOAI TÂY")

・小玉スイカベトナム語では"DƯA HẤU")

ツルムラサキベトナム語では"RAU MỒNG TƠI")

・モロヘイヤ (ベトナム語では"RAU ĐAY")

【栽培を検討中の野菜】

・キュウリ(ベトナム語では"DƯA CHUỘT")

空心菜ベトナム語では"RAU MUỐNG")

・トマト (ベトナム語では"CÀ CHUA")

・ナス (ベトナム語では"CÀ TÍM")

・ハヤトウリ(ベトナム語では"QUẢ SU SU")

ラッカセイベトナム語では"LẠC"または"ĐẬU PHỘNG")

・ハーブ類

【栽培しない野菜】

アブラナ科の野菜

 

 もしかしたらブログやツイッターでもときどきスイカ以外の他の野菜の栽培や収穫の様子をご紹介することもあるかもしれません。

 よろしくお願いいたします。

ベトナムのお正月、テト

 みなさま、こんばんは。

 あらためまして新年明けましておめでとうございます。

 "Chúc mừng năm mới năm 2020!"

(「新年明けましておめでとうございます」はベトナム語では"Chúc mừng năm mới !"と言います。)

 ベトナムではカレンダーのお正月ではなく、旧暦に基づく旧正月に本格的なお正月を迎えるようで、昨日(2020年1月25日)は2020年の旧正月の元日に当たります。今日は(2020年1月26日)は旧正月の2日目になります。

 多くのベトナム人は故郷に帰り、家族がつくった正月料理を食べ、家族や親戚、友人と過ごすのを楽しみにしているようですが、旧正月前後はまとまったお休みが取れることもあり、ベトナム国内や国外へ旅行に行く人たちも少なくはないようです。

 ベトナム語でお正月は"tết"(「テト」)と言うのですが、旧正月(テト)を迎えているベトナムでは、テト(旧正月)シーズンの風物詩の1つがスイカ(dưa hấu)のようです。ご参考までに、スイカベトナム語で"dưa hấu"と言います。

 ベトナム南部、中南部は気候が温暖で年間を通じてスイカの栽培ができるようです。 ほんの一例ですが、下記のようなベトナム語の記事がベトナムのニュースサイトに掲載されています。今年のテトのスイカが収穫が行われ例年より高値で取り引きされているという内容のようで、スイカ農家の人たちにとっては良いニュースのようです。

https://vov.vn/kinh-te/dua-hau-tet-duoc-mua-gia-cao-hon-moi-nam-1001549.vov

Dưa hấu Tết được mùa, giá cao hơn mọi năm

 2020年は、小玉スイカ(ご存知の方々も多いかと存じますが、スイカは果物ではあるものの、果菜類というカテゴリーの野菜に分類されているようです)以外に、十数種類の野菜も栽培してみる予定です。もしかしたら他の野菜の栽培や収穫の様子をご紹介することもあるかもしれません。

 今年もよろしくお願いいたします。

千葉県のスイカ栽培農家の方のブログをまとめてみました

 みなさま、こんばんは。

 現時点で当方が調べてみたかぎりでは、日本でのスイカ栽培は「これさえ守っていればまず間違いない」というような定番の育て方というものが確立されていないようで、栽培される方(々)や栽培される地方、栽培時期によって栽培方法が相当大きく異なる農作物の1つのようです。 

 先日、千葉県の専業農家の方が開設され更新されている

http://mame564.blog110.fc2.com/

新規就農のススメ

というブログにスイカの栽培に関して相当詳しい情報が書かれていることを知りました。

 以下にスイカについて書かれているエントリーの内容を(現時点で当方が理解している範囲で)まとめておきたいと思います。

イカ栽培のメリットとデメリット

http://mame564.blog110.fc2.com/blog-entry-169.html

イカ栽培促進委員会、開設

というエントリーには、スイカ栽培のメリットとデメリットがまとめられているようです。

 メリットは

  • 作りやすい
  • 手間がかからない
  • 販売価格が高い

 デメリットは

  • 種代が高い(1粒50円ぐらい)
  • 実を運ぶのが大変である

とのことです。

イカ栽培のコツ

 下記の2エントリーにはスイカ栽培のコツがまとめられています。

http://mame564.blog110.fc2.com/blog-entry-170

イカの育て方①

http://mame564.blog110.fc2.com/blog-entry-171

イカの育て方②

  以下、当方が理解したことをまとめてみます。
 種蒔(ま)きの時期は、千葉県の場合は5月中旬ぐらい、もう少し寒いところでは5月下旬ぐらいが良いとのことです。イカは寒さに弱く、暑さには強いということがあり、種蒔きは気温が上がりきって、寒さの心配がなくなってからにするとよい、ということのようです。

 種の撒き方ですが、

  • 直径9cm~10cmのポットに1粒まき(種が高いので)
  • 土は普通の培養土。撒いたら水をたっぷりめにあげ、日当たりの良いところに置く
  • イカは育苗時に害虫の食害に遭いやすいので、細心の注意を払う

とのことです。

 次に、定植ですが、

  • 本葉が3、4枚になったら定植、6月の梅雨真っ最中、雨がスイカの生育に良い
  • 下準備として、土は万全に作る。ウリ科は肥料食いなので、元肥を上手く使う。黒マルチを張り、雑草を防ぐ。列間はマルチの幅、株間は70cmぐらい

とのことです。

 定植後は、

  • 栽培管理、定植後はあまりやることがない
  • 毎年100本~300本育てるため人工授粉はせずにハチ任せ(直売所で「人工授粉の日付がないと置かない」というところもあるが、そのような直売所にはスイカは出さない)
  • 栽培管理の続き、防鳥ネットだけは確実に張ること!鳥害は虫害の比にならない(ネットは2000円ぐらいで大きめのが買える)
  • 季節風が吹いて定植したばかりの苗が振られてしまうことがあるので、そのときはワリバシ等で押さえる

 収穫は、

  • 実がゴロゴロしだしたら(←『実がゴロゴロしだしたら』とあるのはよくわかりませんでした)、1個試し切り
  • 試し切りしたものが少々熟れている感じだったら10日後が完熟の目安
  • 心配なら3日おきぐらいに試し収穫
  • 天候にもよるが、本格的に収穫し出してから1か月ぐらいで終了する
  • 熟れてきたと思ったらどんどん売っぱらうほうが良い

とのことです。
 その他の注意事項として、

  • 収穫にはとにかく体力を使う(我慢のしどころ!)
  • 収穫後、自然に土に解ける(ことが多い)ので、片付けの苦労があまり無い

ということがあるようです。

イカ栽培 お薦めの品種

http://mame564.blog110.fc2.com/blog-entry-172
イカの育て方③

というエントリーには、スイカ栽培のお薦め品種が紹介されています。

 スイカは1つ2kg前後と(スイカにしては)小さめの小玉スイカ、重さ3~5Kgの中ぐらいの重さ、大きさの中玉スイカ、1つ7,8Kgかそれ以上の重量になる大玉スイカ、重さと大きさで3種類に分類されることが多いようです。

 おすすめの品種として、マダーボール・虎太郎・秀山・夏武輝の4品種が挙げられていて、それぞれ下記のような特徴があるとのことのようです。


・マダーボール
→小玉スイカの代名詞みたいな存在
→ジューシーで甘い
→皮が薄く超割れやすい。触っただけで割れたり、置いただけでも割れる
→輸送に気を使いまくり、販売には向かないかも
→放っておいても採れるから作りやすい
→初級者向け

 

・虎太郎
→味は中玉スイカで随一。

→シャリ感がすごく、甘い!
→皮が厚く少し踏んだぐらいでは割れない
→大きさ、重さともに運びやすい
→大量に売るには最適
→人工授粉が要らないぐらい、ほっといて採れる
→熟れてるかどうかが掴みにくい

 

・秀山
→味は良い
→大玉スイカだが、皮が脆く、輸送には少々気を使う。落としたら割れる

 

・夏武輝
→秀山よりやや小さめ(小さめといっても大玉スイカ)、味は秀山よりやや落ちる
→作りやすい
→皮はそれほど脆くない

 

 以上となります。

 現時点で当方は大玉スイカや中玉スイカを栽培する予定はなく、小玉スイカだけにしておこうと思っていることもあり、小玉スイカの品種の情報が少ない点はやや残念だと感じたものの、とても参考になる内容だったと思います。

 

 なお、当エントリーで取り上げたスイカ栽培農家の方のブログ、

http://mame564.blog110.fc2.com/

新規就農のススメ

ですが、地方の行政や農業関係者に対する批判や要望、新規就農に関して考えておいたほうがよいと思われる事項なども述べられていて、非常に勉強になるブログだと思われます。日本農業に関連する諸問題や新規就農にご興味やご関心をお持ちの方(々)でしたら、ご興味やご関心があるエントリーを適宜読まれるとご参考になるかもしれません。

 

 前エントリーの繰り返しですが、実際にスイカ栽培を開始するまではまだ時間があるので、引き続き、品種の調査や栽培のコツを学んでいきたいと思っています。

 よろしくお願いいたします。